栄養と犯罪行動 前編 by おかもと ひさこ in すあしの食卓革命 2022年10月14日 私はテレビで殺人事件などのニュースを観るたびに、この犯人は普段どういう食事をしてるのだろう?とつい、思ってしまいます。もちろん、全ての犯罪が栄養に関わるとは思っていませんが、多くの犯罪行動や自殺が栄養に大きく起因していると私は思っています。夫婦喧嘩や離婚もです。私達一人一人の身体が必要な栄養素で満たされた時に、世界中での争いや犯罪、病気、自殺等が無くなる世の中になると信じて。1.絶版の名著「栄養と犯罪行動」アメリカの生物社会研究所のA.G.シャウス博士の著書「栄養と犯罪行動」という本があります。栄養界隈では名著と言われている本ですが、残念ながら絶版で中々手に入りません。私もどうしても読みたくて、中古本を探して購入しました。(定価の3~4倍しました)1990年に日本語版が出版されています。今から30年前の本です。本著では、栄養と犯罪、問題行動において様々な症例や文献データが紹介されています。驚くべきことにアメリカではすでに1930年代にこのような栄養と犯罪行動についての研究がなされていたということです。そしてなぜ、今この研究が現在の犯罪防止の一つの手段として活かされてないのか・・・。どうしてこのような素晴らしい本が絶版なのか・・・。非常に残念な気持ちと色々考えさせられるところです。 本日は、この名著「栄養と犯罪行動」を参考にしてお届けします。 2.栄養不足による問題行動砂糖の過剰摂取によるビタミンB1(チアミン)不足私達現代人の食事は、どうしても糖質過多、タンパク質不足となりがちです。「甘いものは食べない」と言う方でも、あらゆる加工食品には美味しく調理するために糖を沢山使用しているのです。糖を一緒くたに“悪”にするつもりはありません。糖質は私達の身体にとっては大切なエネルギー源です。ただ、身体の中でエネルギーに変換するときに、多くのビタミンB1が消耗してしまうのです。では、ビタミンB1が私達の身体の中で欠乏するとどのような影響をおよぼすのでしょうか。 ・疲労・記憶障害・精神的混乱・行動障害・興奮しやすい・衝動性・よく眠れない 上記の症状が全てビタミンB1不足からくるものとは限りませんが、糖質過多による低血糖症もあるかもしれません。それは明日詳しくご説明します。では、本書でのカリフォルニアでの行動研究による刑務所での食事介入の事例をご紹介します。1986年 北部カリフォルニアで578人の女子犯罪者(うち25%は最悪のタイプの犯罪者)の食事介入として、人口食品添加物、ショ糖(砂糖)の多いスナックと食事を有意に減らしたものを12か月間実施。その結果、その前の12か月間と比べて、反社会的行動の発症を21%低下した。同じように男子犯罪者の反社会的行動の低下を調べる中で、実験期間中での自殺企図の発生率は0%。自傷行為を防ぐための拘束具の使用率75%減少、暴力行為、破壊的行動の発症率25~42%減少。普段の食事から砂糖を減らすだけで、暴力行為や自殺企図が減らせることが出来るのかもしれません。 3.栄養素の吸収を妨げる添加物〇〇〇〇に気を付けましょう。 ここで、クイズです。この〇〇〇〇には、何が入るでしょう? 答えは、「リン酸塩」です。 この食品添加物「リン酸塩」は多くの加工食品に添加されています。この添加物自体には身体に害を及ぼすものでないとされていますが、その性質上他のミネラルと結合して、体外に排出してしまうのです。なので、リン酸塩を多く摂取していると食事で摂られたミネラルなどが体内で吸収される前に体外に排出されてしまうのです。例えば、マグネシウムや、鉄、亜鉛等脳機能にとって必要な栄養素達も欠乏となってしまいます。これらの微量ミネラルが欠乏するとどのような症状が起こる可能性があるでしょうか。 ・マグネシウム欠乏・・・興奮しやすい、神経過敏、うつ、混乱 ・鉄欠乏・・・行動障害、多動、不注意、集中力の貧しさ ・亜鉛欠乏・・・興奮しやすい、食事習慣不良、食欲不振、疲労、混乱 普段から、食事やサプリメントにも気を使っているのに、リン酸塩のせいで吸収できないなんて!とってももったいないと思います。 まだまだお伝えしたいことは沢山あるのですが、本日はここまで。明日の後編は、低血糖症と有害金属と犯罪行動についてです。「低血糖症が殆どの犯罪者の行動の根底にある」とまで提言され、1970年代アメリカで論争にまでなっています。その根拠は?次回の投稿もこうご期待です!本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。無料メルマガ毎週土日に配信しています。こちらも是非ご登録お願いいたします!講座に関するお問い合わせはこちらから↓ ↓ ↓お問い合わせおかもと ひさこ 公式メルマガ読者登録フォームお名前(姓名) メールアドレスpowered by ReserveStock ナチュラルケアサロン あなたのすあ 関連記事: タコとウオノメの違い~そのメカニズム編~ All about CBD by 臨床分子栄養医学研究会 腸脳相関と炎症② EDとテストステロン(男性ホルモン) 腸脳相関と炎症~番外編~ 2022年10月14日